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高田雄介(ビックリマン高田)セレクト


Chilloutdoorセレクトショップでご紹介しているTULALA(ツララ)/Pimenta55(ピメンタ55)が使える海外ボートゲームで必須の1本とするなら、今回ご紹介するTULALA(ツララ)/Morenaはボートキャスティングで9cmから14cmほどの中型ルアーをメインで使用するときのエースだと言えます。


海外といえど、大型ルアーのみで魚が釣れ続けるという状況に出くわすことはそう多くありません。特にアマゾン以外のアジアやオセアニア地域では所謂日本の“バスルアー”サイズがメインになることが殆どです。


アマゾンにおいても悪天候やフィッシングプレッシャーにより厳しい状況に直面することがあるという話も聞いたことがあるでしょう。そんな時に活躍するレギュラーサイズルアーのキャスティングの快適さや、キャスト精度の高さはピメンタよりもこのモレーナに歩があります。

 

サミー100やサラサラ100などのペンシルベイトや、ビーフリーズ100、ヴィジョン110などのミノーが最も気持ちよく扱えます。とはいえ、ツララボンバダシリーズ譲りの粘りのあるブランクスは、上はジョインテッドクロー178などの2ozビッグベイトまでキャストすることが出来ます。ピメンタよりライトパワーですが、幅広いルアーへの汎用性がそのままライトウェイトにシフトしたというイメージがしっくりくるでしょう。

 

テストターゲットとなったアマゾンのピーコックバスはもちろんのことトーマンから小型、中型スネークヘッド類、マングローブのバラマンディ、サラトガ(ノーザンバラムンディ)ボートからのカスープ、マシール類に最適でしょう。


ヘビーすぎるカバーには向きませんが、細身からは想像できないほどのリフトパワーを持っているので、
倒木の脇や、軽いべジテーションカバーから大型魚を抜いてくるのは得意としています。怪魚ロッドと聞くと勘違いされる方も多いのですが、ボンバダシリーズ怪魚ロッドは決して硬いロッドではなく、きちんと曲がるロッドです。

 

ファイト時はロッドのセンターより手前、超大物に関してはグリップの直前のところまで曲がります。

この類のロッドをはじめてご覧になられる方は、想像以上の曲がりを不安に思われるかもしれませんが、
強度という面では曲がる竿こそ強いのです。モレーナの魅力は魚がハリに掛かる“張り”をティップからバット手前まで残しつつ、魚をかけた時にグリップのすぐ前から曲がるという相反する性能を実現した点にあります。


“掛かるのに曲がる竿”竿を褒める時によく使われる表現です。これは具体的にどういった意味なのか答えられる方は意外と少ないのではないでしょうか?例えば最も竿に負荷がかかるであろう、海の超大物釣り。クエやマグロの泳がせ釣りなどのロッドはグラスソリッドのロッドが使用されます。これは超大物が掛かった際に破断しないためです。極太のバットはほとんど曲がりませんが、バットより前方、ティップからバットの手前までは少しの負荷で簡単に曲がります。魚が掛かってなくてもオモリを海中に垂らしているだけで曲がるほどです。


これらのグラス大物竿は竿の復元力をなくすことできちんと曲がり、竿の破断をゼロに近づけています。
逆に言えば竿を立てるだけでは竿自体の復元力がないために魚は決して浮いてきません。人間の腕力で魚を浮かせることが前提です。

 

船からの垂直方向での大物釣りでは、簡単に入るティップは餌の食い込みの良さにも一役買っていますのでベストなセッティングであると言えるでしょう。しかし、ルアー釣り、しかもカバー際で魚を掛ける海外淡水キャスティングとなると同じようにはいきません。バイトの瞬間からカバーに入ろうとする魚を止めるためには竿の復元力が必要です。なんの反発もなくティップからバットまで入ってしまっては竿に人間の力を伝える前にカバーに巻かれてしまいます。復元力で“自動的に魚を浮かす”という仕事を竿が担うことが重要なのです。


ただグラスソリッドの対極に位置する高弾性カーボンは復元力こそ高いものの、曲がらないので一定以上の負荷が掛かると破断してしまいます。モレーナ53は“中低弾性カーボンの厚巻き”を採用しています。カーボンの復元力を残しつつ、中低弾性カーボンを厚巻きにすることによって“曲がる”という性能も両立させました。イメージが湧かない方は鉛筆の芯を思い浮かべると想像しやすいかもしれません。Hの芯は固くてシャープなイメージですが折れやすく、Bの芯は重い印象を受けますが比較すると強い力をかけても折れにくいのです。

 

“ただ曲がる竿”や“とにかく破損しにくい竿”は他にもあります。大事なのは“魚を浮かせる力”と“強い負荷が掛かった時の破断リスクの最小化”を兼ね備えていること。現場で最も重要なのは“総合的な性能”なのです。


こちらもワンアンドハーフで仕舞寸法が130cm前後。グリップは40cm前後なので、他のツララボンバダに合わせて内径5cm以下で長さ140cm以下の細く短いバズーカ(ロッドケース)を用意すれば、海外で邪魔になることはありません。


ピメンタ55と比べライトになったぶんだけ日本においての汎用性は上がっています。フローターのバスフィッシング、トップウォータープラッキング全般、ナマズのトップゲーム、ボートシーバスのミノーゲーム。活躍の場は挙げればキリがないでしょう。モレーナ53の“中低弾性カーボンの厚巻き”ブランクスがもたらす安心感、超ショートレングスのアドバンテージを国内外でぜひ体験してください。

TULALA Morena53/ツララ モレーナ53

¥42,980価格
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