モデルのロゴモチーフはかの開高健さんも「この面構えにはカポネ一味もタジタジ。」と言わしめた巨大ピラニア。その中でも自分が現地で最も凶暴な顔だと思ったのはピラーニャの顔はピラニア・ピラヤ。それをオガケン画伯のセンスで忠実に再現できています。
ピメンタ55、アベントゥーラ59、そしてモレーナ53ははTulalaロッドシリーズの中で私がセッティングプロデュースをしているモデルです。
私のライフワークとする”フィッシング・ジプシー”に実際に使用するように設計しています。これはバックパッカースタイルで長期間世界を釣り歩くというもので、機動力が特に問われ、あらゆる国境、航空機、船舶、ボートやカヌー、バスなどの交通機関やヒッチハイク、徒歩でも目的を遂行するためにはコンパクトな装備が有利なのは言うまでもありません。
私のオリジナルロッドケースは千円程で自作できるUV水道管を使ったものです。安価で強度があり、なおかつコンパクトで合理的です。ブランクス部は直径約5cmの”缶コーヒー程”の細いVU40水道管パイプを主に使用しています。
ワンアンドハーフというハンドル脱着式ベイトモデルであれば、上下に半々に向きを変えて束ねて入れれば5本程が入り、少し太いUV50なら7本程が入ります。
挑戦するフィールドの状況を予測して使い分けています。
収納方法はハンドル部の上下を輪ゴムで束ねてシャツやハーフパンツなどの着替えの衣類を厚く巻きガードしバックパックに。こうすれば意外にも衝撃に強く、トリガーも時計回りに倒せば出っぱらないので今までの経験で致命的な破損をしたことはありません。如何に荷物を少なくするかという工夫でもあります。
ハンドルが外れるワンアンドハーフであるというメリットはたくさんありますが、デメリットというものは強度的にもほとんど見当たりません。こうした理由から私がデザインし使用するロッドはワンアンドハーフであることは絶対不可欠。逆に言えばハンドル脱着式でなければどんなに銘竿であろうと自分の用途には全く使えないロッドです。このモデルはアベントゥーラ59の一段ライトなパワークラスです。
印象はより一般的なルアーウェイトが幅広く使い易く、バスロッド的に使える非常に軽快な5,5ftのモデルです。が、中低弾性厚巻きの粘り強いブランクスパワーは予想を越えた働きをしてくれます。ジャークやトップなどは後方重心によって扱い易いセッティングが私の経験からフィードバックされています。
仕舞寸法は132cm程。ハンドルは41cm。トップガイドから5番ガイドまではアベントゥーラ59と同様にチタンガイド搭載。チタンパーツにはよく見るとTという文字が刻印されています。ルアー重量は軽いものからプラで最大級のペンシルも扱え、対象魚も小さなものから巨大ピーコックまで幅広いです。
搭載するリールはアベントゥーラ59ではRevo・BIGSHOTERなどの比較的大型のベイトリールを推奨していましたが、ピメンタ55はRevo・Power Crankなどの一般的なサイズのベイトリールがよりマッチするでしょう。どちらもウルトラショートロッドの特性を生かすためにハイスピードリールを使用するのがベターです。
十数kgが最大サイズのツクナレ・アスーなどは一般的にはこちらがより最適かもしれません。が、オフショアのウッドダイビングペンシルなど特大ルアーを使うシチュエーションやタイミングならアベントゥーラが最適ですし、両方なくてはなりません。私の実戦では常に両方のパワークラスがカヌー上にスタンバイしてあります。
(BOMBA DA AGUAより)
SPEC
Length:5.5ft(1ピース)
Closed length:1320mm
Cast weight:10-130g
Line:PE8
Rod weight:135g
Action:Regular